CONCONE 50 Lessons op.9/No.3
3月は発声特集!ということで、曲目解説だけでなく声楽を学んでいくうえで気をつけるべきポイントもあわせてご紹介します。今回はコンコーネ50番の歌い方の基本と、3月7日に配信した第3番の解説についてお送りします。
コンコーネとは
コンコーネは、日本で声楽を勉強する人のためのバイブルといっても過言ではないでしょう。声楽家を志す人のほとんどが最初に扱う教本です。コンコーネとは作曲家の名前で、正しくはパオロ・ジュゼッペ・ジョアッキーノ・コンコーネ(Paolo Giuseppe Gioacchino Concone)といいます。
コンコーネが作曲した声楽用の教本はいくつかあります。
| 50番 | 初心者や声楽の基礎を身につけたい人におすすめ |
| 25番 | 50番より音域が広がり、より高度なテクニックが必要 |
| 15番 | 25番よりさらに難易度が高くなり、コロラトゥーラの技術習得に役立つ |
| 40番 | アルト・バスのための教本 |
最初は50番の中声用を使用します。50番や25番には低声用・中声用・高声用の3種類があり、中声用から2~3度移調されています。もともとイタリアのリコルディ社から発売されており、日本では畑中良輔先生監修の楽譜が全音楽譜出版社から出版されています。
コンコーネの歌い方
コンコーネには歌詞がありませんので、下記の3つの方法のいずれかで歌います。
- 階名(ドレミ)で歌う
- マ、ヨ、ザなど任意の子音+母音で歌う
- 母音のみで歌う
どれも一般的な歌い方ですが、ドレミで歌うのはさまざまな発音が混じっているため難しく感じることがあるかもしれません。歌詞だと思って1つずつはっきり発音するようにしましょう。
ソルフェージュ目的で勉強する場合は、楽曲分析も兼ねて移動ドで歌うのもおすすめです。
母音のみで歌うのがいちばん簡単そう、と思われるかもしれませんが、音が跳躍するときなどは体のささえをきちんと使えていないと声が抜けてしまう場合があります。
声の切り替え(チェンジ)がうまくいかないと感じたら、子音+母音を試してみましょう。慣れてきたらフレーズの頭だけ子音+母音にしてヴォーカリーゼで歌う→母音のみというステップで進めていきましょう。
第3番の演奏のポイント
第3番を歌うときにいちばん苦労するのは、フレーズの最後の音をきれいにおさめることです。2小節目のようにフレーズの終わりの音が高くなっていると、さらに難しくなります。
きれいにおさめるコツは、フレーズを歌いきるまで腹圧をゆるめないことです。次のフレーズを歌うために息を吸うことばかり意識していると、知らない間に体のささえが抜けてしまいます。
最初のうちは口を開けたまま声を止めるようにしましょう。喉が開いた状態になるので、息つぎもスムーズにできます。
次の曲に進むタイミング
コロナ禍のためにレッスンに通うのが難しく独学で声楽を勉強しているという方は、1どれくらいの完成度で次の曲に進んでいいのか迷うことが多いのではないでしょうか。
楽譜通りに歌えたからさっさと次の曲へ進むことはおすすめしません。楽譜に書かれている記号や用語をすべて表現し、声のクオリティを均一に保てるようになるまでは繰り返し歌うようにしましょう。
コンコーネ50番は演奏時間も2分かからないものが多いですし、歌詞も無いので暗譜で歌えるようになるのが理想です。
母音で歌う場合は、同じ母音にかたよらないようにしましょう。同じ曲でも母音を変えて歌ってみると、自分の声の響きの変化がよくわかります。
次回のコンコーネ7番の解説では、発声のポイントもご紹介します。お楽しみに!